「オマエ、大丈夫?」
「さ、さむい」

ちょっとでもあっためてやりたくて、向こう側の二の腕のあたりをさすってやると、小宮山が目を丸くして驚く。
「加瀬くん、あったか・・!! どーなってんの!?」って。

「へへへ。オレ、体温高いんだ。駅まであっためてやるよ。どこ寒い?」
「うーん・・足とカラダかな」
まあ、足はムリ。
「んじゃカラダあっためてやるよ。嫌なら言って」

だけどオレがどこ触っても小宮山は嫌がらない。調子に乗ったオレは小宮山の腕や背中を好き放題、それはもうあちこちイッパイさわ・・いや、さすった。

こうやって触れてみると、小宮山の身体はどこもかしこもびっくりするくらい柔らかい。
ああ、やべえ。勘違いしそうになる。
こんなことしてたら、小宮山のカラダ、自由にどこでも触っちゃえそうな気がしてくる。

「なあ、どう?」
「ウン。すっごく気持ちいい・・」
「キ・・!?」

小宮山の言葉のチョイスにド肝を抜かれて、オレは凍りついた。