さっそく店先にバイト急募の紙が貼り出された。
誰か後釜が決まれば、来月を待たずとも、その瞬間に小宮山さんはここを辞めるらしい。
ここで彼女と働けるのも後わずか。

バイトを終えてアパートまでの細い道をてくてくと歩いた。
すっかり冬めいて、夜道はもう随分と寒い。
メシ作るのが面倒で、コンビニによって弁当を買って帰る。
オレの好きなカツ丼と、お気に入りのビール。
あと適当につまみも。

しーんって静かな部屋にプシッて音が響く。

「・・・」

なんとなくテレビつけてみるけど、たいしておもしろくもない。
もそもそと飯食ってビール飲んで、その後は惰性で延々とナッツを食った。

・・あんまうまくねえな。

ボンヤリしてるうちに、勝手に夜が更けていく。