「バイト辞めるうう！？」
「ハイ」
「いつ？」
「来月の半ばくらいまでのどこかで」

「なんで！？　体調悪いの？」
「それがね・・」

来年４月からだった彼氏の就職が年明けからに繰り上がったって言う。
彼氏はもうとっくに退学して引っ越しの準備をしてるんだとか。
現在、小宮山さんも退学の手続きを進めているらしい。
そしてもうすぐ、ここも辞める。

「引っ越して落ち着いたら籍入れようかって加瀬くんが・・」
と、頬を染める小宮山さんはホントに幸せそうだった。

「先輩にはタイヘンお世話になりました」
心からお礼を言われる。ありがとう、って。
「いやいや、オレはさ。なんもしてねえよ・・」