加瀬律くん。
私の好きだった男の子。

その人が今、私の目の前で頭からジュースをかぶってズブ濡れになっている。
・・私がやったんだけど。

加瀬くんの隣には私の知らない女の子がいて、彼女は目をまん丸く見開いて加瀬くんを見ている。だけどそのうち彼女の視線が私の方へと上向いてきて、ほんの一瞬だけ、かちりと互いの視線がぶつかった。

この子、私のことどんなふうに思ってるかな。
元カノかなにかだって・・思ってるかなあ。