私は加瀬くんからいろんなモノをもらった。
まだ少し先になるけど新しい生活に新しい戸籍。それから赤ちゃん。
それなのに、私からは加瀬くんにあげられるものがなにもない。
だけど無欲な加瀬くんは「なんもいらねえよ。オレのこと好きでいてくれるだけでいい」なんて言う。
「オレがオヤジになってもじーさんになっても、このままずーっとオレのこと好きでいてくれる?」
じーっと私をみつめるハタチの加瀬くんから、じーさんになった加瀬くんを想像するのはまだちょっと難しかったけれど。
「中身が加瀬くんなら、オヤジでもじーさんでもずっと好きだよ」
「ホント? ハゲても太っても?」
「ハゲても太っても大好きなのは変わらない。てか、加瀬くんこそ私がオバサンになっても、おばーさんになっても、好きでいてくれんの?」
「当ったり前だろ。想像つかねーけど」
視線を絡めて、アハハって笑い合う。
まだムリだ。そんな先のことなんてわかんない。
だけどね、きっといつかそんな日が来る。
その時も今の気持ちのままいられたら・・そしたらどんなにいいだろうね。
ね、加瀬くん。
まだ少し先になるけど新しい生活に新しい戸籍。それから赤ちゃん。
それなのに、私からは加瀬くんにあげられるものがなにもない。
だけど無欲な加瀬くんは「なんもいらねえよ。オレのこと好きでいてくれるだけでいい」なんて言う。
「オレがオヤジになってもじーさんになっても、このままずーっとオレのこと好きでいてくれる?」
じーっと私をみつめるハタチの加瀬くんから、じーさんになった加瀬くんを想像するのはまだちょっと難しかったけれど。
「中身が加瀬くんなら、オヤジでもじーさんでもずっと好きだよ」
「ホント? ハゲても太っても?」
「ハゲても太っても大好きなのは変わらない。てか、加瀬くんこそ私がオバサンになっても、おばーさんになっても、好きでいてくれんの?」
「当ったり前だろ。想像つかねーけど」
視線を絡めて、アハハって笑い合う。
まだムリだ。そんな先のことなんてわかんない。
だけどね、きっといつかそんな日が来る。
その時も今の気持ちのままいられたら・・そしたらどんなにいいだろうね。
ね、加瀬くん。