そんなかんじでしばらくがんばってたけど、小宮山はまた眠くなった。
「ゴメン、ちょっとだけ寝ていい?」
「いーよ。寝とけよ」
小宮山がベッドに横になる。んでまた、秒で爆睡。スゲー寝る。
なるべく静かに、オレも小宮山の隣に潜り込んだ。
眠くないからなんとなく小宮山の顔を眺める。

んで、気がついた。
オレら、ふたりじゃない。もう、3人だ。

妊娠して急に身体が変わっちゃった小宮山。
それに、おなかの中のオレの子供。
こんなの失礼かもしれないけど、なんだかどっちもすごく弱くて、頼りない存在のように思えた。

だってコイツなんか・・小宮山のまだペタンコのおなかにそーっと手を当ててみる。
もう少ししたらオレらに殺される。父親と母親に。

コイツ、オレに会いたいかな?
オレはコイツの顔、見てみたい。

「・・・」

すーすー眠り続ける小宮山にちょこっとだけキスする。
おなかの中の子供ごと彼女のこと守ってやれねえかな、って思いながら。