「んで身体はどうなの? 大丈夫?」

小宮山の身体にはすでに変化が表れはじめているようだった。
ムカムカする。眠くなる。食べ物の味が変わる。
見た目は今までと全く変わらないのに、身体の中はそうじゃないらしい。話を聞く限り、もう妊娠で間違いないんじゃねーかって思っちゃう。

だけど、小宮山の言う通りまずは病院だ。
きちんと検査して、プロに確かめてもらう。
んでその結果、小宮山が本当に妊娠していたらーーー

「オマエどうしたい?」
「エ?」
目をまん丸く見開いて、彼女がオレを見る。
「どうしたいって・・堕ろすしかないじゃん。まだ学生なのに」
「そうだけどさ。産みたいとか思ったりしないの?」
「それ、聞く!?」

だって。
オレと話しながら、小宮山はずーっとおなかに手を添えてた。
たぶん、無意識に。

酒、飲まなかったし。
さっきオレにヤられそーになった時も必死で拒んでた。

・・子供、守ろうとして?