赤ちゃんて一体どのへんにいるんだろう。
こんなの危ない、マズイ、って思った。
私の顔色がザッと変わったのが加瀬くんに伝わらないわけもなくーーー

「イヤかよ」
「イヤじゃないけど、今日はダメ!」
「なんで?」
「せ、生理だったカモシレナイ」
「なんだよ、カモシレナイって!」

そしたら加瀬くんが確かめるようにそこへ手を伸ばしたのだ。
遠慮ゼロの手つきで触られる。

「ヤだ、バカ、やめて!」
「ーーーない」
「え??」
「生理の時にするやつ、アレしてないよね?」

「!!!」

男兄弟で育った加瀬くん。
そーいう知識なんか全くなかったくせに、彼はあっという間に賢くなった。

具体的にあれこれ教えたわけじゃないのに。
むしろ目につかないように気をつけていたハズなのに。

一体いつこーゆうコトを学ぶのだろうか。