帰りの新幹線の中で、膝の上にそっと左手をひろげてみる。
オレの薬指に光る新品のユビワ。
「・・・」
しばらくグーパーしてみた後、やっぱりどーにも落ち着かなくて、ついつい腕を組んで左手を隠しちゃう。だけどーーー
思い直してオレはもう一度左手を膝の上に置きなおした。
うん。これでいい。
すんげえ恥ずかしいけど、今更やめるなんて言えない。
だって言い出したの、オレだし。
オレが本気でユビワ買うって言ったら、小宮山は慌ててそれを止めはじめた。
無理してつけてほしくないって。ゴメンって。
右手につけたり、もっと無難な指を選んだりしてもよかったんだけど、どーせなら小宮山がイチバン安心できるトコがいいかなと思ってオレは左手の薬指につけることを選んだ。
週明け、オレの異変はあっという間に仲間内の知るところとなり。
「どーしたんだよ、それ!?」
「オマエ、結婚でもしたの!?」
散々イジられる。
本間さんも微妙な表情でオレを見てた。
「いーの。アレコレ言わないでくれる?」
オレの薬指に光る新品のユビワ。
「・・・」
しばらくグーパーしてみた後、やっぱりどーにも落ち着かなくて、ついつい腕を組んで左手を隠しちゃう。だけどーーー
思い直してオレはもう一度左手を膝の上に置きなおした。
うん。これでいい。
すんげえ恥ずかしいけど、今更やめるなんて言えない。
だって言い出したの、オレだし。
オレが本気でユビワ買うって言ったら、小宮山は慌ててそれを止めはじめた。
無理してつけてほしくないって。ゴメンって。
右手につけたり、もっと無難な指を選んだりしてもよかったんだけど、どーせなら小宮山がイチバン安心できるトコがいいかなと思ってオレは左手の薬指につけることを選んだ。
週明け、オレの異変はあっという間に仲間内の知るところとなり。
「どーしたんだよ、それ!?」
「オマエ、結婚でもしたの!?」
散々イジられる。
本間さんも微妙な表情でオレを見てた。
「いーの。アレコレ言わないでくれる?」