くるりと背中を向ける小宮山に必死ですがる。
「ちょ、ちょっと待てって!」
「だからサヨナラ!! もう触んないで」
オレの手をパシッと振り払って、小宮山が歩き出した。

いや、まて。
チョットまて。

これ・・ヤバくない?
オレって今、うっかり浮気を自白しちゃった大嘘つきみたいになってない?

「違う! そうじゃねえって!!」
小宮山の前に回り込んで慌てて身の潔白を訴えた。
「誤解だから!! ホントに誤解だから!!」

必死でしゃべった。
本間さんのこと、洗いざらい全部。
最初は疑わしさ100パーセントの眼差しでオレを眺めていた小宮山だったけれども、そのうち・・

「じゃあ、イカガワシイことしてたワケじゃ・・」
「してねーよ。むしろそれを回避してたんだよ。褒めてほしいくらいよ!? オレ、ホントに潔白なんだって!!」
「そ、そう・・」

オレはなんとか彼女を繋ぎとめることに成功。
今度は脱力した小宮山がボンヤリと呆けた。