バイトを終えてお店を出ると、お店のすぐそばに加瀬くんが立っていた。
「とりあえずオマエんち行こーぜ」
って歩き出そうとする加瀬くんにギョッとして、腕をつかんで慌てて首を横にふった。
「ダ、ダメ!!」
「ダメ? なんで?」
「なんでってそりゃ・・」
冗談じゃない。ウチで別れ話なんて死んでもイヤだ。
サヨナラした後、加瀬くんの背中が玄関から消えてく様子を想像するだけで気が遠くなる。
だから「あそこがいい」って向かいのコンビニの駐車場を指差した。
「なんであんなトコで??」
ブツブツ文句言う加瀬くんを無理矢理ひっぱってって、すみっこの暗がりで向かい合う。
久しぶりに会った加瀬くんは、パッと見は全然いつも通りだった。
だけど、加瀬くんは向こうで浮気してる。
こんなに嘘が上手い人だとは思わなかったな、なんて考えながら小さく深呼吸して、それから私はゆっくりと口を開いた。
「来てくれてありがとう」
「オマエがオレのこと避けるからだろ? なんで?」
「怖くて会うの無駄にひきのばしてた。ゴメン」
「怖いってなにが??」
じーっと私の目をみつめる加瀬くんを見て改めて実感する。
あーあ。やっぱりまだ好き。
浮気されてんのにバカみたいって思うけど。
だけど仕方ない。もう終わりだ。
随分遅くなってしまったが、私はやっと腹をくくった。
「・・別れよっか 」
「とりあえずオマエんち行こーぜ」
って歩き出そうとする加瀬くんにギョッとして、腕をつかんで慌てて首を横にふった。
「ダ、ダメ!!」
「ダメ? なんで?」
「なんでってそりゃ・・」
冗談じゃない。ウチで別れ話なんて死んでもイヤだ。
サヨナラした後、加瀬くんの背中が玄関から消えてく様子を想像するだけで気が遠くなる。
だから「あそこがいい」って向かいのコンビニの駐車場を指差した。
「なんであんなトコで??」
ブツブツ文句言う加瀬くんを無理矢理ひっぱってって、すみっこの暗がりで向かい合う。
久しぶりに会った加瀬くんは、パッと見は全然いつも通りだった。
だけど、加瀬くんは向こうで浮気してる。
こんなに嘘が上手い人だとは思わなかったな、なんて考えながら小さく深呼吸して、それから私はゆっくりと口を開いた。
「来てくれてありがとう」
「オマエがオレのこと避けるからだろ? なんで?」
「怖くて会うの無駄にひきのばしてた。ゴメン」
「怖いってなにが??」
じーっと私の目をみつめる加瀬くんを見て改めて実感する。
あーあ。やっぱりまだ好き。
浮気されてんのにバカみたいって思うけど。
だけど仕方ない。もう終わりだ。
随分遅くなってしまったが、私はやっと腹をくくった。
「・・別れよっか 」