「効果があるって思うんなら加瀬くんもつけてよ」

小宮山はオレがユビワしてないのが気に入らないのだが、こればっかりはどうしようもないのだ。オレは「アクセサリーなんてこっ恥ずかしくて無理」ってタイプの男である。

「オレはいーんだよ。どうせ女子なんかほとんどいねーんだし」
「だってちょっとはいる! リケジョが!」
「いるけど、ホントにすんげーチョットだぜ?」

オレと同じ科の女子はわずか1割。圧倒的に男過多。
モテるヤツなんて限られてる。

「オマエさあ、オレがこんなのつけてるとこ見たい?」
「見たい!! すんごく!!」
キッパリ言い切って、小宮山が不安そうにオレを見る。
「ねえ、リケジョたちは、加瀬くんに彼女がいるって知ってるの?」
「さあねー。聞かれたら言うけど、自分からは言いにいかねえし」
「そりゃまあ・・そうだよねえ・・」

ぐずぐずと拗ねてしまった小宮山をこっちに向かせる。
「オレはダイジョーブ」
こんな時、小宮山をどーしたらいいか。

「スキ、小宮山」

ワザもコツもいらない。
あちこち触れて、キスして、抱きしめて・・ってするだけ。
そしたら、ほらね。

「私もスキ」

溶けそうな顔した小宮山がオレをみつめる。
オレは、彼女のこのトロけた顔を見られるのが嬉しくてしょーがない。
寝るギリギリまでベッドサイドのライトをつけとくのはこのためだったりする。