嬉しくなってふふふと笑いを漏らす私に、加瀬くんがパチパチと目をしばたかせた。
「ねえ、何笑ってんの? 続き期待してんの?」
「違うよ。ホントにもうやめて」
「オマエ今日、なんか変」
上から私を見下ろして不思議そうに首をかしげる加瀬くんに、やっぱり私は笑ってしまうのだ。
「なんでもないよ。好きだなあって思ってただけ」
「それ煽ってるよね?」
「ちがうし」
その時、隣の部屋から何かがこすれるような不自然な音がした。
ハッと顔を上げた加瀬くんが怪しい音のした壁をじっと見る。
「くそー、圭太が盗み聞きしてる!」
私を抱き起こして座らせてから、青筋をたてた加瀬くんが隣へ乗り込んでいくのを見送った。
ヨカッタ。おかしなことにならなくて。
圭太くんのおかげで助かった。
また明日からもがんばれる。
加瀬くんの顔、見れたから。
***
「ねえ、何笑ってんの? 続き期待してんの?」
「違うよ。ホントにもうやめて」
「オマエ今日、なんか変」
上から私を見下ろして不思議そうに首をかしげる加瀬くんに、やっぱり私は笑ってしまうのだ。
「なんでもないよ。好きだなあって思ってただけ」
「それ煽ってるよね?」
「ちがうし」
その時、隣の部屋から何かがこすれるような不自然な音がした。
ハッと顔を上げた加瀬くんが怪しい音のした壁をじっと見る。
「くそー、圭太が盗み聞きしてる!」
私を抱き起こして座らせてから、青筋をたてた加瀬くんが隣へ乗り込んでいくのを見送った。
ヨカッタ。おかしなことにならなくて。
圭太くんのおかげで助かった。
また明日からもがんばれる。
加瀬くんの顔、見れたから。
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