「オマエら仲いいなあ。あ、そうだ。小宮山もロボコン来てたんだろ? 先生のロボット見た?? なかなかだったろ?」

「「・・エ?」」

小野の言葉にふたりそろって硬直した。
「い、いってません」
ポーカーフェイスが得意な小宮山がなんとか取り繕おうとしてがんばる。

「でもオレ、兄貴に会ったぞ? おまえが来てるって言ってたけどなー」
「お、お兄ちゃんに会ったんですか!? どこで??」
「会場の外」

「ええっと・・」ってオレのほう見た小宮山がギョッとする。

「加瀬、その顔どーにかしろよ。今更なんにも言わねーからさ・・」
なんて意味ありげな苦笑いを漏らしつつ、
「んじゃ小宮山、加瀬にしっかり教えてもらえ。そのままじゃ国立はキビシイぞ」
って言って小野は教室を出ていった。

「ゴメン。お兄ちゃん3年の時、担任小野先生だったんだ・・」
「あ、そう」

***