いよいよ春休みが始まった。

朝っぱらから電車にゆられている私は、昨日までと全く同じ景色を車窓に眺めている。通学用の定期を使って、隣町の図書館へ通うことにしたのだ。
受験勉強をするために。

去年の年末あたりから、ずーっと考えてた。
進路をどうするか。

普通科の進学高に通う私は、漠然と大学へ進学することだけは決めていたのだけれど、それ以上のことは全く未定。

成績平凡。
夢や目標もこれといってナイ。

だけどひとつだけ、私には特別に興味のある学科があった。
それが、哲学科だ。