「小宮山、くちあけて?」
素直にあーんて開いた口に、一切れ放り込む。
「一緒に食べよーぜ」

小汚いロボコン部の部室。
ムードもなんもないけど、それでも十分シアワセ。

「オレ、来年もコレがいーな」
「じゃあ、レシピとっとこ」

小宮山のチョコだけあればいい。
他には何もいらない。
来年も、再来年も、ずっと一緒にいられたら。それだけで。