うつむいたままの加瀬くんがポツリとこぼす。
「あーあ。オレ、練習したい」
「練習??」
「だってさ、このままオレがずーっとヘタクソだったらどうする? そしたら小宮山はずーっと痛いまんまかもよ? それでもいい?」
「そ・・っれはイヤだけどさあ・・」
「だろ? じゃ、決まりね。一緒に練習ね。絶対イヤがんなよ?」
「うんうん。わかった」
余裕綽々の私を見て加瀬くんが心底腹立たしそうに顔を歪める。
「オマエ・・GWまで余裕でひっぱれるって思ってるだろ」
「そんなことないヨ」
へへへ。もちろん余裕でひっぱれるって思ってる。
少なくとも春休みまでは安泰だ。
間違いなく。
「はーあ。何でもいいから学校休みになんねえかな・・」
加瀬くんのつぶやきが真冬の白い空に消えた。
***
「あーあ。オレ、練習したい」
「練習??」
「だってさ、このままオレがずーっとヘタクソだったらどうする? そしたら小宮山はずーっと痛いまんまかもよ? それでもいい?」
「そ・・っれはイヤだけどさあ・・」
「だろ? じゃ、決まりね。一緒に練習ね。絶対イヤがんなよ?」
「うんうん。わかった」
余裕綽々の私を見て加瀬くんが心底腹立たしそうに顔を歪める。
「オマエ・・GWまで余裕でひっぱれるって思ってるだろ」
「そんなことないヨ」
へへへ。もちろん余裕でひっぱれるって思ってる。
少なくとも春休みまでは安泰だ。
間違いなく。
「はーあ。何でもいいから学校休みになんねえかな・・」
加瀬くんのつぶやきが真冬の白い空に消えた。
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