今、私と加瀬くんは公園にいる。
寂れたキャンプ場の暗がりに。

真冬の公園はムチャクチャ寒い。だけどそのほうが都合がよかった。
今は誰にもここへ来てほしくない。
だって加瀬くんがーーーだいぶオカシクなっているから。

イブ以来、私たちの間に2回目はまだない。
冬休みが終わると、私がヤだって言わなくても自然とそういう機会はなくなった。
ふたりきりになれる場所がない。そして加瀬くんが忙しい。
だけど加瀬くんは2回目がしたくて仕方ないらしい。
その切実さといったら前倒しを要求されてた頃の比じゃないのだが、今のところそれが実現しそうな兆しは全くない。

それで、こんなふうになる。
ここかロボコン部の部室かに連れてかれて、彼の気のすむまでムチャクチャにキスされるのだ。