所謂そーゆう動画をオレも観たことがあった。尚んちで3人で。
あんなふうに淡々と、流れるようにコトが進むのがフツーなんだろうって思ってたから、小宮山の狼狽えっぷりと往生際の悪さは完全に想定外だった。

「動画と全然違った」
「へー。そういうもんなの?」

あの後、小宮山は頑なに2回目を拒否している。
ほとんどそーゆう知識がなかったらしい小宮山も、1回経験してみてアレがどーゆうものかがハッキリわかったらしい。何を警戒すればいいか知ってしまった小宮山はやたらと手強くなった。

「でさ、あの後から全然ヤらしてくんない。明るいのがヤだつって」
「ふーん」
「でもさ、暗い時間帯なんかムリなわけよ。毎回ラブホ行けるよーな金はないし」

「くっそー。贅沢なんだよ、悩みが!」
「そーだぞ。オレなんかイブもクリスマスもゲームしかしてねえ」
「へへへ。まーね」

色々たいへんだったけど楽しかった。小宮山可愛かったし。
ホントに特別な関係になれたんだなって思ったらスゲー感慨深い。
前よりも、もっと好き。