オレが幸せを噛みしめてたら、突然小宮山が、
「ねえ、今日私の誕生日って知ってた?」って言い出した。
「エ!? 知らない!!」
10月31日。世の中はハロウィン一色だ。
びっくりして小宮山の顔を見ると「自分から誕生日ってアピールするのも恥ずかしくて言えなかった」なんて言う。
「オレ、なーんも用意してねえよ?」
「いい、いらない」
小宮山は、嬉しそうにオレにくっついて「十分シアワセ」って言って目を閉じた。ホントに、ものすごく幸せそうな顔をして。
「あ、そうだ」
小宮山を抱えたままカバンを漁る。
「あったあった、コレ食お? お祝い。今コレしかねえ」
「グミ?」
そう。グミの定番。
某メーカーの、カラフルなクマの形したグミ。
「手、出せよ」
って言ったら小宮山が笑う。
「もう普通でいいよ。袋からつまんで食べよ?」
「イヤだ。早く手え出せ」
ふたりでグミ食べて、久しぶりにいっぱいしゃべって、だーれもいない静かな部室で甘ったるくて優しいキスをした。
「ねえ、今日私の誕生日って知ってた?」って言い出した。
「エ!? 知らない!!」
10月31日。世の中はハロウィン一色だ。
びっくりして小宮山の顔を見ると「自分から誕生日ってアピールするのも恥ずかしくて言えなかった」なんて言う。
「オレ、なーんも用意してねえよ?」
「いい、いらない」
小宮山は、嬉しそうにオレにくっついて「十分シアワセ」って言って目を閉じた。ホントに、ものすごく幸せそうな顔をして。
「あ、そうだ」
小宮山を抱えたままカバンを漁る。
「あったあった、コレ食お? お祝い。今コレしかねえ」
「グミ?」
そう。グミの定番。
某メーカーの、カラフルなクマの形したグミ。
「手、出せよ」
って言ったら小宮山が笑う。
「もう普通でいいよ。袋からつまんで食べよ?」
「イヤだ。早く手え出せ」
ふたりでグミ食べて、久しぶりにいっぱいしゃべって、だーれもいない静かな部室で甘ったるくて優しいキスをした。