ショックで息が止まるかと思った。
小宮山の声が氷のように冷たかったから。
声だけじゃない。表情も、態度も。醸し出す雰囲気も。

こんなの知らない。
初めて経験する小宮山の本気の拒絶。
オレにはそれが本当の終わりのサインのように思えてーーー

今小宮山を引き止めないと、オレらは終わる。
出ていこうとする小宮山をつかまえて、勝手にぎゅうっと抱きしめた。どこにも逃げられないように。

当然、小宮山はオレを拒んだ。
「触んないでって言ったでしょ!!」
オレから逃げ出そうとして小宮山がもがく。
「嫌がんないでよ、頼むから」
「イヤなものはイヤ!!」
しばらく暴れてた小宮山だったけど、そのうち諦めてピタリと動かなくなった。
「なあ小宮山、こっち向いて?」
だけど小宮山はオレの顔を見ようともしない。嫌々オレに抱かれてるカンジがありありと伝わってくる。

スゲー露骨。
スゲー傷つく。
とにかくショック。