小宮山と口きかなくなってから今日でもう3日。
オレはそろそろこの状況に我慢ができなくなっていた。なんとか元に戻りたくて、小宮山をつかまえて教室の隅に連れていく。

「なあもうやめよ? こんなのイヤだ」

オレから折れれば、小宮山もきっと機嫌直してくれるって思ってた。
だけどーーー

「ムリ」
「エ!?」

オレの予想に反して、小宮山は頑な。
バッサリ拒まれる。

口を引き結んで眉間にシワ寄せてる小宮山の耳たぶをちょこっとつつく。

「・・キモチヨカッタかって言ったの、まだ怒ってんの?」

黙り込んでた小宮山がオレを見据えてシッカリと頷いた。
「・・そーだよ。だって加瀬くん、ずーっとそう思ってたんでしょ? 今だってそう思ってんだよね?」
「え、えと・・」
「そうなんでしょ?」

「・・ウン」

今更そんなことないなんて言えなかった。ぶっちゃけオレはそう思ってる。

「やっぱりね・・」って表情の一切ない顔で小宮山がつぶやいた。

「こんなの私、一緒にいられない」
「オ、オイ・・」
「ゴメン、無理」