学校へつくと、ちょうど4限の現国がはじまったところだった。教室の後ろからそーっと入って席につく。
結局オレらはあれから一言も口をきいてない。

「加瀬と小宮山は授業が終わったら藤代先生のところに行きなさい」

田村に言われて、昼休みに小宮山と職員室に顔を出すと、すでに弁当食い始めてた2組の担任藤代が、オレらに気づいて手招きをしてきた。

「事情はだいたいわかってるけど連絡くらいよこせ」ってまず小宮山が注意される。

ハルキのオヤジが派手に酔っ払ってたせいで、目撃者が多数いたらしい。小宮山のことは学校側も把握してたらしく、ほとんどお咎めがない。
一方、オレはタダの遅刻だと思われてるから、藤代にキビシク理由を問いただされる。