ションボリうつむく小宮山のそばに並んで腰に腕をまわしてみる。
さっきハルキがしてたみたいに。
ハルキと小宮山が身体を寄せ合うと、ちょうど小宮山のこめかみのあたりにハルキの唇が落ちてくる。オレだとそれは、もう少し上のほう。
オレよりもハルキのほうが、小宮山との距離は断然に近い。
さっき見てしまった。
ハルキが小宮山の腰を抱いてオレのほうへ向き直った時、アイツは触れるか触れないか、ギリギリのあたりまで小宮山に顔をよせて、すんげえ切ない目をして小宮山をみつめてた。
オレにばっか気を取られてた小宮山は、たぶんそれには気づいていない。
ハルキはハルキで小宮山しか見てねえからオレにはサッパリ気づかない。小宮山の視線をたどって、ワンテンポもツーテンポも遅れてやっとオレに気づきやがった。
そしてオレと目が合った途端、ハルキはサッと小宮山から顔を離して、何事もなかったかのようにしれっとオレを拉致ったのだ。
んで、その後はキレーに知らんぷり。
ヒトの彼女に好き勝手ベタベタ触っておきながらゴメンの一言もない。
アイツにはそーゆう小狡いところがある。
ホームの風に吹かれて小宮山のシャンプーの香りがふわりとオレの鼻をかすめた途端、腹の底からフツフツと怒りが湧き上がり、今日に限ってオレはそのフツフツをどうっっしても我慢できなくなった。
図々しいハルキにも、鈍い小宮山にも、無性にすんげえ腹が立つ。
結局オレのほうが妬いてる。
しかもオレのは、ヤラシくてきったねえ本気の嫉妬だ。
さっきハルキがしてたみたいに。
ハルキと小宮山が身体を寄せ合うと、ちょうど小宮山のこめかみのあたりにハルキの唇が落ちてくる。オレだとそれは、もう少し上のほう。
オレよりもハルキのほうが、小宮山との距離は断然に近い。
さっき見てしまった。
ハルキが小宮山の腰を抱いてオレのほうへ向き直った時、アイツは触れるか触れないか、ギリギリのあたりまで小宮山に顔をよせて、すんげえ切ない目をして小宮山をみつめてた。
オレにばっか気を取られてた小宮山は、たぶんそれには気づいていない。
ハルキはハルキで小宮山しか見てねえからオレにはサッパリ気づかない。小宮山の視線をたどって、ワンテンポもツーテンポも遅れてやっとオレに気づきやがった。
そしてオレと目が合った途端、ハルキはサッと小宮山から顔を離して、何事もなかったかのようにしれっとオレを拉致ったのだ。
んで、その後はキレーに知らんぷり。
ヒトの彼女に好き勝手ベタベタ触っておきながらゴメンの一言もない。
アイツにはそーゆう小狡いところがある。
ホームの風に吹かれて小宮山のシャンプーの香りがふわりとオレの鼻をかすめた途端、腹の底からフツフツと怒りが湧き上がり、今日に限ってオレはそのフツフツをどうっっしても我慢できなくなった。
図々しいハルキにも、鈍い小宮山にも、無性にすんげえ腹が立つ。
結局オレのほうが妬いてる。
しかもオレのは、ヤラシくてきったねえ本気の嫉妬だ。