たった今、早坂さんからリークのあった件を加瀬くんに問いただしてみる。
本当にそんなことをしてたのか、って。
そしたらバツの悪そうな顔をしつつも、加瀬くんはアッサリと罪を認めた。

「ゴメン。煽ってた」
「なんで！？」
「・・ヤキモチ、やかせたくて」

早坂さんの言っていたことは本当だった。

なるほどなって思った。
だって妬き方が足りないって、さっきから騒いでたもんね。
わかりやすいと言うかなんと言うか・・加瀬くんらしいなあと思う。

もう一度ベンチに腰を下ろした私たち。加瀬くんが私のクレープを勝手に取り上げて食べ始めた。

「ゴメンネ？」
クレープを食べながら加瀬くんがチラチラと私の様子を伺う。
「小宮山、怒ってる？」

ーーーって聞かれれば、実は私はたいして怒ってなんかいなかった。
ヤキモチやかせたかったなんて可愛い動機を白状されたんじゃ怒るに怒れない。

だけど、だ。