「ねえ、お願いだから外じゃ大人しくしといてよ」
「大人しくってどーゆうこと??」
「ってのはつまりねーーー」
小宮山は『外でしちゃダメなこと』をズラズラと並べて、オレの楽しみのほとんどを封印してしまった。
「い、今の全部ダメなの!?」
「ダメ」
「えーー・・」

同じ失敗を繰り返さないためにも重要なコトだ、って小宮山が力説する。
で、強硬にオレに同意を求めてくるのだ。

「加瀬くん、ウンは?」
「・・・」
「加瀬くん、返事!」

「・・・・ウン」

渋々頷くオレに小宮山が更に念を押す。
「あとさ、もうチョット用心して周りを見てよ」
「ウン、わかった。そーする」

それからふたりで約束した。
不安に思うことができたら一緒に話そうって。
こうやってキチンと話し合えば、解決できないことなんかない、って。

だけど、つきあうって結構難しい。
一難去ってまた一難。この後しばらくして、オレらは初めての大喧嘩を経験することになる。