言われてみれば、それには山ほど心当たりがあった。
「ゴメン。オレそーだったかも・・」

「しかも最近、ヤラシさがとてつもなくレベルアップしてる!」
「あ・・やっぱり・・?」

翔太に言われた通りかもしれない。
そーゆうのがしたいのはオレだけで、小宮山は望んでない。
むしろーーー嫌がってる・・?

小宮山には優しくがモットーのオレ。彼女が嫌がることはしたくない。
もう二度とヤラシクしませんて誓おうとしてドキッと胸が鳴る。

まてまて、オレさっき・・!!

ついちょっと前の自分を思い出して頭を抱えた。
またやっちゃってんじゃん、オレ・・!!

「ゴメンネ。なあ、もしかしてオレのことケーベツしてる・・?」

小宮山を極力大事に優しく抱えなおして、やーらかいほっぺに鼻先を滑らせる。
これは『軽蔑してるなんて言わないでくれ』っていう言外のアピール。
こやって甘えると、たいていのことは許してもらえるオレ。できれば今回もそれにのっかりたい。

すごく怖かった。小宮山にどんなふうに思われているのかわからなくて。