その後すぐ、朝のHRで席替えがあり、私と加瀬くんの席はバラバラになった。ほとんど教室の端と端くらいに。
加瀬くんは今、窓際の前から2番めの席に座っている。私は廊下側から2列めの一番うしろ。
斜め前方で渡辺くんたちとワイワイやってる加瀬くんの背中をみつめていると、私の真正面に回り込んできたナナに視線を塞がれてしまった。
「すみれ、加瀬くんばっか見過ぎ! 今の話聞いてた!?」
「あ、ゴメン。聞いてなかった。なんだっけ?」
ナナと栞が渋ーい顔をする。
「全くもう。幸せボケしないでよ」
私がボーっと加瀬くんにみとれていた間に、どうやら話題は法賢寺の花火大会に移っていたようだった。
「ねえ、どーだった? 加瀬くんに松原に連れてかれたんでしょ??」
栞が興味津々聞いてくる。
「なんでそれ知ってんの?」
「冨永に聞いた」
「あ、やっぱりね・・」
ナナが頷く。どうりで見なかったわけだ、って。
「加瀬くん、花火見る気なんかいっこもないじゃん。んで、どーだった??」
「えーっとね・・」
わくわくとこっちをみつめる2人に、ゴッソリ6割ぐらい削って話せるトコだけ話した。極力やんわりと。
それでもしばらくは大騒ぎだったけれど、それは仕方ない。そういうもんだ。
加瀬くんは今、窓際の前から2番めの席に座っている。私は廊下側から2列めの一番うしろ。
斜め前方で渡辺くんたちとワイワイやってる加瀬くんの背中をみつめていると、私の真正面に回り込んできたナナに視線を塞がれてしまった。
「すみれ、加瀬くんばっか見過ぎ! 今の話聞いてた!?」
「あ、ゴメン。聞いてなかった。なんだっけ?」
ナナと栞が渋ーい顔をする。
「全くもう。幸せボケしないでよ」
私がボーっと加瀬くんにみとれていた間に、どうやら話題は法賢寺の花火大会に移っていたようだった。
「ねえ、どーだった? 加瀬くんに松原に連れてかれたんでしょ??」
栞が興味津々聞いてくる。
「なんでそれ知ってんの?」
「冨永に聞いた」
「あ、やっぱりね・・」
ナナが頷く。どうりで見なかったわけだ、って。
「加瀬くん、花火見る気なんかいっこもないじゃん。んで、どーだった??」
「えーっとね・・」
わくわくとこっちをみつめる2人に、ゴッソリ6割ぐらい削って話せるトコだけ話した。極力やんわりと。
それでもしばらくは大騒ぎだったけれど、それは仕方ない。そういうもんだ。