「アイツらなんなの? ハルキって小宮山とどーゆう関係?」
「同中の知り合いだって」
「ふーん」

白けた氷をジャカジャカと突き崩してシロップに沈める。
カップの中が真っ赤な海になったところで顔を上げて店の中に目をやると、青い氷をすくって口に運ぶ小宮山の横顔が正面に見えた。何話してんだかわかんないけど西野と楽しそうに笑ってる。

水っぽいシロップをちびちびすすりながら、オレは小宮山の横顔ばかり見ていた。

シアワセって言ってた。
オレといるのが一番安心するって。
そりゃあそう。
だってオレ優しいし。小宮山のことすんげえ大事にしてる。
数プリの面倒だって、卒業するまでずーっとみてやるつもり。

だからーーー

オレは来年の夏も小宮山と一緒にここでカキ氷を食う。絶対に。

密かに胸に誓って、溶けた氷を一気に煽った。