講習の後、冨永に誘われて駅前にカキ氷を食いに行った。
冨永と西野と、オレと小宮山の4人で。

小宮山と西野は店の中のベンチにいる。
オレと冨永は席が足りなくて店の外。
炎天下の中、木陰で食うカキ氷はすげー美味かった。なんせ暑い。

「なあ、ハルキどうだった? アイツらどんなかんじ?」

英語クラスの講習が気になって仕方ないくせに、休み時間になってもオレはカッコつけて様子を見に行かなかった。ハルキに弱気になってるって思われたくなくて。
カップにストローをザクザク突き刺しながら、冨永がうーんって唸る。
「アイツらスゲー真面目な顔してなんかしゃべってたよ」
「ふーん」
「んで、小宮山になんか言われてハルキがしょげてたぜ」
「しょげてたあ?? あんな図々しいヤツが!?」
「おう。痛々しいぐらいに」
半信半疑のオレに冨永が迷いなくうなずく。だって見てたから、って。

オレが何言ってもびくともしなかったくせに、小宮山にはしょげんのか。
オレにはアイツらのことが全然わからない。
こやって様子を聞いてみても、サッパリだ。