中学の頃の私なら、もしかして・・って思わなくもない。
だけど、私はもうあの頃の私じゃない。
今の私にはもうわかる。
自分の欲しいものが何か。
絶対に手放したくないものは何なのか。
私は。
自分の欲しいものだけに、まっすぐ手を伸ばすことにした。
「春樹くん、もう私に話しかけないで」
顔をうつむかせたまま、春樹くんが静かに私に背を向けた。
今度こそ、私は完全に春樹くんを突き放した。
彼が後ろを振り返ってくることは、きっともうないだろう。
少し離れた席から「小宮山~」って冨永くんと栞が手招きしてることに気がついて、私は席を立った。
「なあなあ、講習終わったらカキ氷食いに行かねえ?」
「駅前のやつ。食べに行こうよう」
***
だけど、私はもうあの頃の私じゃない。
今の私にはもうわかる。
自分の欲しいものが何か。
絶対に手放したくないものは何なのか。
私は。
自分の欲しいものだけに、まっすぐ手を伸ばすことにした。
「春樹くん、もう私に話しかけないで」
顔をうつむかせたまま、春樹くんが静かに私に背を向けた。
今度こそ、私は完全に春樹くんを突き放した。
彼が後ろを振り返ってくることは、きっともうないだろう。
少し離れた席から「小宮山~」って冨永くんと栞が手招きしてることに気がついて、私は席を立った。
「なあなあ、講習終わったらカキ氷食いに行かねえ?」
「駅前のやつ。食べに行こうよう」
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