寝転がる加瀬くんの頬にそーっと唇をよせて、キスをひとつ落としてみる。
「アリガト。大好き」
「なんのアリガト！？　てか、今のもっかいして！！」
「・・だからあ、そうやってド正面からしてって言われるとできないの」
「くっそう。なんだよバカ！！」
ぐいって手を引かれて、加瀬くんの胸の上に倒れ込んだところを、まだ機嫌の悪い加瀬くんにぎゅうぎゅうと抱きしめられる。

「えへへ」
「・・嬉しそうじゃん。なんでだよ」
「だって。シアワセだなあって」
「・・シアワセなの？　オレといるのが・・？」
「当たり前じゃん、何言ってんの」
「・・・」

そのまま大人しく腕の中に収まってたら、「オマエ、今日さあ・・」って加瀬くんが何か言いかける。

「なに？」
「・・いや、やっぱなんでもねえ」

どんな顔してんだろと思ったら、加瀬くんはボーッと呆けた顔でボンヤリ空を眺めてた。
「どしたの？　やっぱりヘンだよ」
気になって頬に手を伸ばすと、おでこにキスがひとつ落ちてきた。

「好きだよ、小宮山・・オレが一番オマエのこと好き。絶対忘れんな」

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