色々思い出すにつれ、顔に熱が集まり始める。
「なんだよ、またかよ。もうそれ見たくねえ」
加瀬くんがプイと横を向く。

「まってまって、それ・・誤解だから!!」

カッと火照る頬をおさえて、必死で訴えた。
だってあの時私たちが話していたのは、ほとんど丸々加瀬くんのことだったのである。

「アイツ、オレのこと知ってんの?」
「マナから聞いたんだって」

春樹くんは、加瀬くんが3日で私の彼氏になろうとしてるって話を知っていた。

「春樹くんに言われたの。すみれちゃんにベタ惚れしてるヤツがすげー頑張ってるらしいねって」
「ベタ惚れって、それオレか・・」