そしたら、不安そうに私の様子を窺っていた加瀬くんの顔がわかりやすくトロンと溶けた。

「な、ならヨカッタ。んじゃ、ちゃんとオレの彼女ね?」
「ウン、加瀬くんの彼女だよ・・」

さっき以上に甘ーい空気が漂いはじめる。
いつもどおりの朝のはずなのに、ふたりの間を漂う空気は昨日までとはまるで別モノ。
そうか、恋人になるってこういうことかーーー

んだけどやっぱモーレツに恥ずかしいから、普段の空気を取り戻すべく私は話を切り替えることにした。