「オレをオマエの特別にしてよ。オレとつきあって?」

必死で告る。なんせオレには時間がない。マナが勝手に決めた期限は3日。
それまでに、このビビリで往生際の悪い小宮山を落とさなきゃいけない。
なのに小宮山ときたら、この期に及んでもまだ・・
「ゴメン、つきあえない。でも好きって言ってくれてありがとう」
とか言ってオレをフり返してくるのだ。

「これ食べたら帰るね」

オレの腕をほどいた小宮山は、すぐ傍にほったらかしてたアイスのカップを手に取った。ちなみに今日のアイスはオレの奢り。
だけどずーっと放置されてたそれは、トロトロに溶けてミルクみたいになっちゃってる。

しょんぼりと元気のない小宮山からカップを取り上げて、オレは溶けたアイスを一気にあおった。
「あ・・」
小宮山が目を丸くしてオレを見る。

空になったカップをポイって袋に放り込んでから、オレはジロリと小宮山を睨んだ。
「帰すわけねーだろが。オレまだ聞きたいことがいっぱいあんだよね」