「オマエ、オレのこと好き?」
「・・・」
「なあ、好き?」
「カセクンハトテモヨイーーー」

「・・またそれかよ」

何だかわかんない何かに怯える彼女を大事に大事にぎゅうっと抱きしめて、柔らかいほっぺにそーっと手を這わせてみる。

そしたら、ほらね?

オレの腕の中で小宮山がシアワセそうに溶けてゆく。
ドキドキとめいっぱいオレに頬を染めて。

「こんな顔するくせに。好きって言ってよ、オレのこと」

もう友達じゃイヤだ。
彼氏がいい。
だってさっき身に染みてわかった。友達じゃ弱いのだ。

「なあ、お願い。オレに『彼氏』って肩書きをちょうだい」