「じゃあ、頑張って」

短いスカートを翻して颯爽と立ち去るマナの後ろ姿を見送りつつ、加瀬くんはしばらくボンヤリと放心した。

「オイ、加瀬。大丈夫か?」
心配そうな顔をした冨永くんが加瀬くんにおずおずと声をかける。
「オマエ3日で彼氏どころか、さっきホントにフラれかけてなかった? なんとなくだけど・・」
って言って私の顔色を窺う冨永くん。

無言で顔を上げた加瀬くんがゆっくりと私のほうを向き直った。
「小宮山、事情が変わった。オレ、3日で彼氏にならないと」

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