「イミわかんねーことゆーな! とにかくオマエは割り込むな!」
「あんたこそいい加減にして!」

正面からガッツリ加瀬くんを睨んでいたマナが、ツンて顎を上げた。
「じゃあさ、結果を出してみせてよ」
「結果??」
マナが頷く。
「あんたがホントにすみれの彼氏になれたら、もーなんにも言わない」
「エ・・!? かれし・・?」

「長々待つのは嫌いなの。3日だけ待ってあげる」
「まさかオレに3日で小宮山の彼氏になれってゆってんの?」
「そーよ。できる?」

「お、おう。まーね・・」

加瀬くんの顔からザッと表情が消えた。不安げな顔でチラリと私を見る。

「あんたが彼氏になれなかった時は、私のすることに二度とクチ出さないで! いい?」
仁王立ちしたマナが上から加瀬くんを見下ろして、タップリと圧をかける。
「別に問題ないよね? あと一歩なんでしょ、彼氏の座まで!」

「・・わかったよ。いーよそれで」