さっきまでの勢いを削がれて静かになっちゃった加瀬くん。
向かい合う私たちの間に少しだけ沈黙が落ちた。

「なあ、オレに話ってなんだよ?」
「それは・・放課後話すね」
じーって私をみつめてた加瀬くんがボソッと漏らす。
「オレのことフる気だろ」って。

「!!!」

何も言えなかった。図星で。

「やっぱりね。オマエ、さっきから様子がおかしいもんね」
加瀬くんが悲しげな顔で私を見る。
「なんで? ハルキがいい? オレ切ってハルキと花火行くの?」
「そんなわけないでしょ。何言ってんの」
「だって! ハルキの話が出た途端にこれじゃねーかよ。違うってゆーならオレにわかるように説明しろよ!」

「違うよ、春樹くんは関係ない!!」