そしたら呆れ顔の男子ふたりが口々に、
「やっぱりなー」
「おかしいと思ってたんだよ」
なんて言いはじめたのだ。
それならつっこんでくれればよかったのにって文句を言えば、ふたりがそろって首を横にふる。
「いやいや、だってオレら部外者だし」
「律の邪魔はできねえよ。なあ?」

そこへ加瀬くんまで一緒になって口を挟んできて・・
「小宮山がトロすぎんのがわりーんだぞ。自力で気がつかねえとダメだろ?」
「そうそう」
「なんで気づくのに4日もかかんの?」
などと言って頷きあうのだ。

くっそう、仲良したちめ。
この3人がタッグを組んだ時のコンビネーションの良さはなんだ。

「あっそう、ヨカッタ。んじゃもう今日から奢りはナシでいいよね?」
「なんだよ、そのホッとした顔は」
「キレイに落ちたことを喜んでんの」

しばらくは公園行くのはやめとこう。だってあんなのが続いたら身が持たない。
安堵のため息をもらす私に加瀬くんがおもしろくなさそうな顔を向けてくる。

「じゃあさ、タダ食いしたぶん今日から奢りかえすわ」
「エ?」
「今日いっこ、明日いっこね?」
「いーよ、いらない」
「なんで? 今日も公園よって帰ろーぜ」
「ええっ、もうヤだ!」
「はああ!? 今、イヤって言った!?」

ムッとした加瀬くんが例の決めゼリフを放とうとしたその時。