加瀬くんが満足そうに頷いた。
「じゃあオレら、友達ね?」
おおよそ友達とはかけ離れた甘い声。下心満載の手つきで頬を包まれ、撫でられる。

「こんなのが友達かな・・」
「だって触れる友達つったら、こーなるよね?」
「そもそも触れる友達って・・友達?」

グズグズとケチをつける私に加瀬くんがムッと顔をしかめた。

「いんだよ、これで! オレらは絶対、これが正解!」
加瀬くんがすっぽりと私を胸に抱え込む。
「チョ、チョット・・!」
『友達』という建前への配慮なんかカケラもない。それどころかーーー
「加瀬くん触り方がヤラシイ!」
腰と背中にまわされた手から、わかりやすく欲が漏れてくる。
「だって自然にこーなんだもん、仕方ナイよね・・」

そーなの? これ、自然??

「身体が勝手に動くの! オレだってわかんねえ! なあ、お願い。オレのエロいトコロも丸ごと全部受け入れてよ。オレ、今更触るなとかムリだから」
切なく漏らす加瀬くんがぎゅうぎゅうと力一杯私を抱きしめた。
「ココロもカラダも全部ちょうだい。そしたら友達でいてあげる・・」