胃もジクジクと痛み始める。


はっぱりこんな場所に来るんじゃなかった。


せめて先生に伝えておくべきだった。


そんな情けない気持ちが湧き上がって来る。


「ストレス解消のためには人間サンドバッグが一番なんだよなぁ!」


突然横から隆夫の拳が飛んできた。


それは僕の右頬にヒットする。


目の前に星が飛んで、そのまま横倒しに倒れ込んだ。


次いで痛みが駆け抜けて行き、ようやく星のまたたきが消えた。


「結構飛んだなぁ!」


校舎裏と道路を隔てているフェンスまで吹き飛んだ僕を見て、隆夫が嬉しそうな声を上げる。


痛みで動けないでいる間に純平がすぐ目の前までやってきていた。


「ほんと、よく飛ぶよなぁお前」


僕を見下ろして言う。