どうして2人はここまで僕につきまというんだろう。


どうして、僕が標的にならないといけないんだろう。


考えるとまた胃が痛くなってきて、ベッドに座り込んだ。


痛み止めを飲んで呼吸を整えると少しだけましになってくる。


サッカー部に所属していた時は確かに3人仲が良かったはずなのに、今ではあれは自分の幻覚だったのではないかと思えていた。


痛みが和らいできたのを感じて、どうにか着替えを済ませた。


今日くらいは学校を休んでもいいかと思ったけれど、両親に無駄な心配をかけるわけにもいかない。


ノロノロと支度を進めていたところに玄関のチャイムが鳴り響いた。


まだ早い時間帯だし、一体誰だろう?


母親が玄関へ出て誰かと話している声が聞こえて来る。


そのまま2階へ足音が上がって来るのがわかった。


僕の部屋のノック音がしてドアが開かれる。


『直樹、友達が迎えにきたわよ』