でも腹痛だけはどうにもならない。


歯を食いしばってひたすら耐える。


「お前さ、放課後校舎裏に来いよ」


純平が耳に口を寄せてそう言った。


見ると隆夫もニヤついた笑みを浮かべている。


なんのために?


そう質問してやろうと思ったけれど、冷や汗が流れて声も出ない。


そのかんに2人は笑い声を残して教室を出て行ってしまった。


くそっ。


こんなんじゃなにもできない。


僕は見て見ぬふりを続けているクラスメートたちを睨み付け、どうにか体を起こしたのだった。