いや、きっと僕でも父親でもできたはずなんだ。


それなのに重要視せず、やってこなかった。


だって、母親がしてくれるから……。


今更ながらそんな自分が悔やまれた。


もっと母親を手伝って来ればよかったのかもしれない。


家の中でたった1人で家事をする母親は、もしかしたら孤独だったのかもしれない。


それはきっと、このリビングが片付いて話し合いが始まったとき、明らかになる。


僕はその時がずっと来なければいいのにと、内心思っていたのだった。