僕も少しはループものの小説を読んで勉強するべきかもしれない。


《それで、あなたは自殺したくなったりしてない?》


突然の質問に言葉が詰まった。


ついさき真奈ちゃんに電話する前に、このまま出血多量で死なないかなぁと思ったばかりだ。


その傷口からはもう血は出ていないけれど。


《その様子じゃ思ったってことだね? 今から行くから死なずに待ってて》


「え、ちょっと真奈ちゃん?」


声をかけてもすでに電話は切られていた。


今から来るって言われても家の場所知ってたっけ?


そう考えて昨日の帰りに結局真奈ちゃんが家までついて来たのを思い出した。


母親の不倫現場を見てしまったことでその後の記憶が曖昧なのだけれど、来るということはこの場所を覚えているということだろう。


でも、このタイミングで真奈ちゃんに来てもらっては困る。