だけど父親もある程度察しているのだろう、さっきから流れて来る雰囲気が重たくて苦しいものだった。


僕は一刻も早くこの家族の団欒から抜け出したくて一気にご飯をかきこんだ。


こんな食べ方をしていたら胃にも悪いのだろうけれど、そっちについてはもう諦めていた。


「ご馳走様!」


15分ほどで食事を済ませて逃げるように自室へ向かう。


ベッドに寝転ぶとようやく大きく深呼吸ができた。


僕がいなくなったことでますます会話のない食卓になっているだろうけれど、そんなこと気にしていることはできなかった。


僕の酸素だって足りていないのだから。


しばらくベッドの上でゴロゴロした後スマホを確認した。


今日1日学校をサボったけれど、やはり誰からも連絡は入っていない。


けれど純平や隆夫がどんな1日を送っていたのかはなんとなく想像がついた。