それでよかったはずなのに、ふと受験から目覚めると父親と母親の様子がおかしかった。


休みの日になっても2人でデートしなくなり、キャンプの話もスキーの話もでなくなっていたのだ。


僕が受験しか考えていない間に2人の関係はどこかでズレて、そして違う道を進み始めてしまったように感じられる。


「とにかく、なにかあったらすぐに連絡して。それから、今日は自殺しないでよ」


真奈ちゃんに釘を刺すように言われてしまった。