年下の女の子にこんなことを言ってしまって情けない。


真奈ちゃんだって反応に困るに決まっている。


「……他には?」


ストローに口を付けたところでそう質問されて、僕は顔を上げた。


真奈ちゃんがキュッと唇を引き結んでこちらを見ている。


その顔は怒っているようにも見えるし、今にも泣きだしてしまいそうにも見える。


「え?」


僕はマヌケ面で聞き返す。


「余命宣告されただけでループすることはないんじゃない? 余命宣告が原因のひとつだとしても、まだなにかあると思うんだけど」


「あー……」


まさかそんな風に冷静に返されるとは思っていなくて一瞬返事に困った。