「そんなのわかってるけど……」


だけど自分の性格なんてそう簡単には変わらない。


ましてや余命宣告を受けたがん患者だぞ僕は。


言いたいけれど言葉は喉の奥に詰まって出てこない。


真奈ちゃんにそんなことを伝えたってなんの意味もない。


両親にだってまだ説明できていないのだし、重たい話を聞かされたって真奈ちゃんが困ってしまうだろう。


と、そのときだった。


突然冷たい雨が降り注いで僕の頭は濡れていた。


ん? 雨?


そんなはずはない。


ここはファミレスの店内だぞ。


しかも外は晴天だ。